これは十数年前の話になる。
車が通れるくらいの登り坂が続いているが、そこは車両通行禁止となっているため、歩いていくしかない。その時のメンバーは男女6人。時間は夕方~日が沈む頃だった。
「上まで登ったら景色イイかも」みたいなノリで登り始め、開けたところに着いた頃、辺りは薄暗くなっていた。
心惹かれるような景色はないが、2、3m歩先に崖があった。崖に落ちないよう注意しながら6人はスナック菓子をつまみに缶ビール、缶チューハイを飲み出した。ビール少量で酔うわけもなかったが、その崖、崖から下の暗闇に異様なものを感じた。
なんと表現したらよいのかわからないが、惹かれる、吸い込まれそう、先を見てみたい、そんな類いの感情だっただろうか。するとメンバーの一人(A子)がスクッと立ち上がり、フラフラと崖の方に歩き出した。
他のメンバーはこの状況に気づかない。というか普通気づくであろう。
放っておく訳にもいかないので、今この状況に気づいている自分がA子の側へ寄っていった。しかし無言で歩き続けるA子に不気味ささえ覚えた自分は、他の仲間に大声で助けを求めた。
「A子がおかしい!お前らもこっち来いよ!」
すると仲間からは「何言ってるんだ??A子はここにいるし!おかしいのはお前じゃん!」と返答があった。フッと見てみると確かに向こうでA子は盛り上がっており、自分の側にいたA子は消えている…。
そして気づくと崖まであと2、3歩のところに立っていた…。自分は幻覚を見ていたのか??歩き出したA子に誰も気がつかなかったのは自分を崖から落とすため、何者かが霊力(?)なるものを使っていたのか??
無事に帰ったあと、自分の体験を話したが、誰も信じなかった。ただ、A子を除いては…。
今でもこの馬鹿仲間達の数人とは交友関係にあるが、もう皆いい大人で、心霊スポット巡りなんてとおの昔に卒業した。
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