まぁ若気の至りってヤツで夜中に仲間内で心霊ツアーと称して霊的な噂がある所に出向いてはバカやらかしてたけど
マジで小坪トンネルにはビビった
20年くらい前に小坪トンネルの噂を聞いて仲間内5人で遊び?に行った
たしか冬だった
トンネルが途切れた中間地点があり路駐スペースがある
そこに車を停めて5人でトンネル内を歩いてみた
同じ事を考える輩が何組か居てトンネルの歩道を歩いている
とくに何事もなく路駐スペースから少し歩くとトンネルの上に行け井戸があり小坪トンネルの帰りは井戸を覗くのが定番と仲間が話していて
それじゃぁ と何事も無かったトンネルから路駐した車の方へ向かう所だった
俺は先頭を歩き後ろに4人トンネル内の歩道を1列になって歩く
俺の後の2番目に歩いてたヤツが童謡の森のくまさんを歌っていた
もともと面白なキャラである2番目だから
俺はとくに気にもせず後を歩いている2番目に
あまりに何事もなくつまらないからきっと面白くしようとして歌っているんだな
と思った
突然に歌が止まり
俺は あれ?何で歌うのやめた? と振り返った
2番手がやたら上を見ながらキョロキョロしていた
どうした?と俺は2番目に聞いたら
後で大事な話があると言ったのだ
ひとまず車に戻り2番目に話を聞いた
何があったの?
と聞いたら
さっき俺が森のくまさん歌っただろ?
フフフと笑い声が聞こえた
俺は2番目に対して
んな事あるワケねーだろ?また冗談か?と返したら
2番目は真剣な目で
子供なのか幼い笑い声だった
と言った
こりゃマジだなと俺は思ったけど真の怖さを味わったのはその後だった
絶対に冗談とか言わない3番目が俺も聞いた
空気を読む仲間内じゃ下っぱの4番目も聞いたらしく
さらに最後尾の5番目が言うにはタイミングも周辺に車は通って無かったしトンネル内は俺達だけだったと断言した
んじゃ笑い声が聞こえたのは本当だとして何故俺だけ聞こえなかった?と自分は思ったけど
心霊否定派の俺はさして気にする事は無く何かの錯覚だろうと思った
しかし皆はショックな様子でもはやトンネル上の井戸を見に行くような空気ではなく帰路についた
帰り道
小坪トンネルから随分と離れた地元のトンネルに入ろうとトンネル入り口前にあるややキツめのカーブを曲がってトンネル入り口に入った瞬間だった
子供が道路の真ん中に突然立っていて
間違いなくその子供を車ではねた
その後はハンドルを急にきったために危うくトンネル内部の壁に激突しそうになり大事故どころか全員死んでもおかしくないほど事故りそうになった
何とか全員無事で怪我も無く車もスタントのような動きの後で無傷で停車出来たが
車を降りてはねた子供を探したら
誰も居ない
何もない
道路にあるのは車が残したタイヤ跡だけだ
警察を呼び事情を話して車と付近を調査したがやはり何も無い
その後は全員無事に帰宅出来たのだが
後から考えると
あの小坪トンネルで何故に俺に子供の笑い声が聞こえなかったのが理解できた
それから学習したのが
面白半分では霊的な所には絶対に行かない
どんな理由があっても心霊ツアーなど絶対にやらないし行かない
それだけだ