昨日怪談イベントを聞いたついでに以前から興味があったので訪れたのがちょうど18時過ぎになってしまい、辺りは真っ暗闇。
持ってきた懐中電灯を持ちながらカメラを片手に散策していたのですが、歩き続けているうちにわたしが歩いていたのは歩道だったのですが、耳元でふと”ブーン”という音がすぐそこで聞こえてきました。
当初は蚊かな?と思いましたが明らかにわたしのすぐ近くをバイクが駆け抜けていきました。
二輪車の通行禁止のはずなのに、過去がフラッシュバックしているのかなと不思議に思いつつ先へ進み、左手に緑山スタジオが見えて復路につこうとしたときのこと、現場にはわたししかいないのに右手のスタジオがある方向に白い、特攻服を着たリーゼントのヘアースタイルが特徴的な17歳か18歳ぐらいの若い男性がわたしの存在に気付き冷やかしに来たのかとばかりに睨まれました。
わたしは出てもおかしくないと思い先へ進みましたが、あらわれた男性はわたしを追ってついてきました。
今度はわたしが歩く左側の雑木林の木々の上から見下ろすようにして男性はわたしの行動をじっと見ていました。
そして公園の入り口の付近でいったん立ち止まると、そのリーゼントの男性は自分のことを決して怖がらず相手にもしなかったことが逆に不思議に思ったのか彼の心境は分かりませんが、目の前にあった雑草を蹴り上げて消え去りました。
その表情はとても寂しげでした。そのほかにも可視化して現れることはなかったがわたしの同行に対して茂みの向こう側からチロチロと見てくる視線、暗闇のフェンスのほうへと向かって走る帽子をかぶった男性、駐車禁止の標識のところで待ち伏せをしている男性など、若い方が多い印象を受けました。
それだけ多くの若い方々の、天国への階段を急いで登ってしまったがために、彼らには生きていたらまだまだやりたかったこと、言葉には決して言い尽くしがたいが、あの道には自らの愚行に只管懺悔や後悔の念を抱きながら彷徨い続ける若者達の無念の魂がまだまだいます。
帰る際にわたしは”ありがとうございました、どうか安らかにお眠りください”と両手を合わせ合掌させて頂きました。
どうか訪れた際には両手を合わせて彼らの魂が安らかに眠ることを心から祈るばかりです。