今は亡き兄の実体験ですが、このまま忘れてしまうのも忍びないので投稿させて頂きます。
当時兄はガソリンスタンドに勤めており、仲の良い友人(男性1・女性1)と呑みに行ったり深夜のドライブに行ったりと頻繁に家を開けたいました。
その日も同じ職場の友人(男性1)とドライブに行き、心霊スポットに向かったそうです。
場所は話を聞いた時の私は地理に疎く、「黒川ダム」「トンネル」と言うキーワードしか覚えていなかったのですが、後でMAPを見てみるとトンネルの在るダムという事で多々良木ダムだったようです。
2人共これから向かう心霊スポットにワクワクとしながら車を走らせ、「出る」と噂のトンネルに入ったそうです。
ですが何事も無く、すんなりとトンネルを走り抜けてしまい、余りの拍子抜けにどちらともなく口を開こうとしたらしいです。
トンネルを抜けて、最初のカーブミラー袂に深夜だというのにジッと佇む人影を見るまでは。
2人共「今話たらアカン。ついて来る」と思ったらしく、先にある駐車場に着く迄ひたすら黙っていたそうです。
駐車場に着くなり「あかんあかん」「おったしアカンて」と言い合ってたそうですが、急に兄の携帯電話が鳴り出し2人共凍りついたそうです。
携帯電話を見ると、その日は一緒では無かった職場の女の子からで、「福ちゃん(兄のアダ名)今どこおるん?(一緒におる男性の名前)と一緒やろ?」と呑気(兄曰く)な声で話しかけて来るそうです。
見知った友人からの電話で緊張の糸が切れた2人は、さっきまでの経緯を雪崩のような勢いで話し、笑いながら「勘弁してくれよ」と電話を切ったそうです。
次の日、ドライブに参加しなかった女の子が兄の顔を見るなり「本当は何処に行っとったん?」と聞いてきたそうです。
兄と友人は改めて昨夜あった事、本当にあの電話にはびっくりした事、を女の子に話したそうですが、女の子はしつこく「ホンマに?」と聞いて来るそうです。
あまりにしつこく聞くものですから何故かと聞いたところ、
「だって福ちゃんの後の方、メッチャ賑やかで女の人の笑い声とかしてたし、絶対私を抜きにして2人で呑みに行っとんだわって思ったもん」
以上が兄が体験した話で、私が1番覚えている話しでした。
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