・2003年8月6日
坂出港の林田岸壁近くで5台の車が沈んでいるのが発見された。水深12メートルの場所に3台、岸壁近くの水深4メートルの場所に2台。
警察が社内を調べたところ各車に1人ずつ乗っており、計5人の遺体が確認された。
車の様子や遺体の状態から一度に転落したのではなく、どの車も別々の時期に転落したとみられている。
車種は乗用車3台と軽自動車1台、軽ワゴン車が1台。遺体はすべて白骨化していた。車内に残された所持品には免許証もあり、県内に住む48~81歳の男性ではないかと推測される。
このうち3人は1994年から2003年までに捜索願が出されており、警察は自己と自殺の両面から調べを進めている。
事故発覚のキッカケとなったのは7月に失踪した男性の捜索願だった。男性は自宅に遺書めいた手紙を残しており「これから林田に行く」と書き記していた。
その手紙を発見した女性は警察へ捜索願を出し、民間ダイバーにも港付近の捜索を依頼した。
ダイバーが海底の捜索を行っていたところ数台の沈んだ車を発見。慌てて警察に通報した。
しかし捜索のキッカケとなった男性の車は見つかっておらず警察は周囲の捜索を続けている。
現場は瀬戸内海に面した貨物専用の埠頭で、荷役をおこなうために海側にガードレールは設置していなかった。
道路から海まで直線になっているため、スピードを上げて車ごと海に飛び込む自殺が数年前から目立っていた。県内では自殺の名所と有名だった。
深夜になると若者が高速で走り回っていることも確認されており、誤って海に転落するという事故も何度か起きている。