実際に行った人が語る「山刀伐トンネル」の心霊体験

この山刀伐トンネルは山刀伐峠の移動短縮のため昭和51年に開通したトンネルです。なのでそれ以前は峠道を登って下る今で言う旧道を通らなくてはいけなかったのですが、祖母と祖父は当時バス会社で働いていてこのトンネルが後にできた山刀伐峠も路線にあったそうです。二人が働いていた昭和30年代は路線バスにバスガールが車掌として乗車していて祖父はバスの運転手、祖母はバスガールとして働いていたそうです。そしてこの山刀伐峠を通る路線の勤務はとても嫌だったそうです。というのも山刀伐峠の旧道はとても道幅が狭く曲がりくねっていたため、途中の道ではバスが切り返しをしないと通れない場所があり、その際は車掌の役割があるバスガールが外に出てバスを誘導しなくてはいけなかったそうです。昼間ならまだしも最終時間の夜遅い時間にここを通る際は外灯も一切なく真っ暗な山の中での誘導は非常に怖かったそうです。さらには何回か誰かがこちらを見ている視線のようなものを感じたり、誰もいないはずの暗闇のほうから足音のようなものを聞いたりしたこともあったそうです。祖父も祖母もすでに亡くなってしまいましたが、自分が学生の頃はよく、この話を私に聞かせながらあそこはできればもう行きたくはないと言っていました。今ではトンネルができ旧道を通ることは無くなりましたが、その峠を通るこのトンネルは間違いなく異様な場所であると私も思っています。